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遺伝子解析サービスの最高峰になるか?DeNAの「マイコード」レビュー(3)生活改善

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DeNAの遺伝子解析サービス「マイコード」は、さすが双方向性を重視してきたDeNAらしい内容となっています。

なぜなら、自分の生活習慣を入力すると、平均的な数値と比較でき、より生活習慣の改善への意識が高まるような仕組みがうまくできているのです。

アンケートに回答する

例えば、僕の前立腺がんの発症リスクを見てみましょう。

日本人の平均生涯発症率が8.0%なのに対して、僕の遺伝子型(スニップ)では11.5%だそうです。これはちょっと気になります。

そこで下にスクロールすると、前立腺がん発症の促進因子として牛乳・動物性脂肪・砂糖があり、抑制因子として豆類・穀物・野菜があるそうです。「野菜」の部分はクリックできるようになっているので、クリックしてみると……。

このように、現在の僕が摂取している野菜の量などを入力します。2~3分もあれば終わります。

すると、「生活習慣アドバイス」の野菜の項目で、自分の野菜摂取量と一般的な摂取目安量とが数値で比較できるようになっています。僕の場合、日頃の野菜摂取量は目安の半分以下ということが一目でわかります。関連疾患には前立腺がんのほかにも大腸がん、食道がんにもあるということで、これはさすがにもっと野菜を食べたほうがいいだろう、という動機付けになります。

他にも疾患別にアンケートがあります。全部やるとかなりの量になるので、時間があるときにこまめにやるのがいいのかもしれません。

気にしたほうがいいことと、気にしなくていいことがわかる

このアンケート方式は、かなりうまくできていると僕は思います。というのも、リスクが高い項目があって「こうしたほうがいいです」と言われても、どれくらい気にすればいいのか、よくわからないからです。例えば「運動をしたほうがいい」というときでも、今でもランニングを20分やっているが、もっと時間をかけたほうがいいのか、現状維持でいいのか、なかなか判断しにくいところです。

ところが、理想と現実を数値で比較できるので、現状で一定の基準に達していれば「現状維持」として継続すればいいし、基準に達していなければ「もうちょっとかんばろう」ということになります。つまり、気にしたほうがいいことと、気にしなくていいこととがわかることで、努力すべき方向が明確になるのです。

本当の目的は「データ収集」?

ただ内容をみると、どれも「やるに越したことはない」程度のものなので、本当にスニップ別のアドバイスとして有効性があるのか、現時点では誰にもわからないと思います。

では、なぜこのようなアンケートが用意されているのでしょうか。実は、アンケートで入力したデータは、申し込み時に「研究に協力することに同意する」とした場合に、データが収集されることになっています。おそらく、匿名化して遺伝情報と生活習慣との関係について研究するために用いられると思われます。会員向けページでこのことは明記されています。

今回、僕は野菜の摂取量について回答しました。もしかしたら、野菜の摂取量でグループ分けしたときのスニップと前立腺がんの発症リスクについて、10年後には何らかのデータとして論文で発表されるかもしれない、ということです。

これをいいとするか悪いとするかは個人の好みの問題です。自分のデータは(匿名化されても)誰にも見られたくないというのであれば、いつでも研究協力への同意を撤回できます。

さて、遺伝子解析サービスの大手が一通りそろったところで、そろそろ興味を持った方も多いと思います。一般には価格と項目数という、いわば「表向きのカタログスペック」でサービスを比較することが多いですが、遺伝情報がどの程度使われるかというところも非常に重要になってきます。

遺伝子解析サービスに関することはmy genomeタグにまとめてあります。ぜひご覧ください。

 

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