フリクションで逆あぶり出しはできるのか

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フリクションと言えば、消えるボールペンとして有名な文房具です。僕も、校正のときの朱入れや、打ち合わせのメモのときに使っています。このフリクション、なぜ消せるのかという原理が特設Webサイトに紹介されています。

こすると消えるフリクション | PILOT – パイロット

これによると、摩擦熱で60℃以上になると、成分の組み合わせが変化して透明になります。そして-20℃以下に戻すと、元の成分の組み合わせとなって色が復活するとのこと。

ならば!熱して文字を浮かび上がらせる「あぶり出し」とは逆の、冷やして文字を浮かび上がらせる「逆あぶり出し」ができるのではないか。「よくある質問」にも、できそうなことが書いてあるので、さっそく試してみました。

実験してみた

まずは、普通の紙に書きます。

次に、書いた文字を消します。ラバーでこすってもいいのですが、要は60℃以上に加熱すればいいので、今回はドライヤーをあてています。加熱、冷却による色の差も検証するために、一部は残しておきます。

これで家庭用冷凍庫に入れます。ちなみに使用した冷蔵庫はシャープ製です(記事末のMaterialを参照)。入れてから30分後に取り出すと。

おお、復活している! 青に関しては、加熱、冷却を経ても、元の色との違いは見られませんでしたが、赤はやや薄くなっています。これは赤の性質なのか、冷凍庫の温度が高かったのかはわかりません。家庭用冷凍庫は-18℃設定ですが、実際には扉の開け閉めがあったりして-10℃~-15℃といったところです。-20℃以下で復活するフリクションにとっては温かかったのかもしれません。

ちなみに、ここからもう一度、加熱、冷却しても復活しました。

逆あぶり出しを使ったサプライズ

通常のあぶり出しは火を使うので、子どもだけでやらせるのは少々危険です。これに対して、フリクションを使った逆あぶり出しは、加熱も冷却も安全なのが大きなメリットです。ただ、文字が浮かび上がる過程をリアルタイムで観察できないので、少し面白味に欠けるかもしれません(透明な冷凍庫があれば別ですが)。

さて、これで何かおもしろいことができないでしょうか。「冷凍庫で冷やしてね」と書いた手紙とかどうでしょう。あとは、消しゴムに見えるドライアイスを使って「こすると文字が浮かぶ消しゴム」とかどうでしょう。うまく使えば、ちょっとしたサプライズに使えるのかもしれません。

 

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