• HOME
  • my genome
  • 漫画の神様のヒミツを遺伝子から紐解くジェネシスヘルスケアの「手塚治虫遺伝子解析プロジェクト」(1)発表イベント

漫画の神様のヒミツを遺伝子から紐解くジェネシスヘルスケアの「手塚治虫遺伝子解析プロジェクト」(1)発表イベント

my genome

歴史上の偉人や天才たちの遺伝子はどうだったのか。遺伝子解析サービスが広がる今だからこそ、気になることかもしれません。遺伝子検査サービス「GeneLife」を手がけるジェネシスヘルスケアは、漫画の神様として知られる故・手塚治虫の遺伝子から天才性を探る「手塚治虫遺伝子解析プロジェクト」をスタートすると発表しました。発表イベントに参加してきたので、そのときのようすをお知らせしながら、故人の遺伝子を解析することの意義や課題を考えます。

遺伝子解析サービスの古参ジェネシスヘルスケアの挑戦

去年から遺伝子解析サービスに参入するIT企業が多くでてきましたが、ジェネシスヘルスケアは創立から11年、遺伝子解析を専門にしてきた会社。この分野の古参ともいえる存在です。医療機関向けの受注サービスと、一般向けの遺伝子解析サービスを手がけています。僕も過去に試しています。

生まれ持った個性を知る? GeneLife Myselfレビュー

そんなジェネシスヘルスケアから「皆さんが知っている国民的な○○とのビッグプロジェクトを発表いたします」という招待状が届いたのが1週間前。さすがに手塚治虫(しかも故人!)とコラボレーションするとは予想外でした。

ベレー帽に付着していた髪の毛から解析

手塚治虫のトレードマークでもあったベレー帽に付着していた髪の毛、約160本からDNAを採取して解析。8月中旬を目処に、すべての解析結果がウェブ上で公開されるとのことです。イベントでは、息子であるヴィジュアリスト手塚眞さんがエピソードを紹介しながら、いくつかの結果が披露されました。

例えば、手塚治虫は『火の鳥』や『ブラックジャック』や『ブッダ』といった人気漫画を同時連載していて、ひとつの机に複数の作品の原稿を置きながら作業するという離れ業をしていたようです。仕事を選ばなかったのは「漫画を描き終えたときの喜びようがすごかった」(手塚眞さん)として、漫画を描くことそのものに幸せを感じていたとのこと。そこで遺伝子を調べると、幸福を感じやすい、情報処理能力が高い、という遺伝子的な傾向が見つかったそうです(どの遺伝子を調べたのは当日公開されませんでしたが)。

手塚眞さんは「心の中まで解析できると聞いて驚いたが、とても興味深いプロジェクト。どうして天才になったのか、わかる日がくるのかもしれない」と述べました。

手塚治虫遺伝子解析プロジェクト 特設ウェブサイト

遺伝子解析サービスの使い道は人それぞれ

イベントでは、モデルの前田典子さん、メンタリストのDaiGoさんも登場。

前田典子さんは、330項目を調べる「GeneLife NEO」(現在はキットを販売終了)を利用して、筋肉がつきにくい体質なので筋トレを積極的にやる、食事ではお肉を先に食べるようにして、美や健康に活用しているとのこと。

DaiGoさんは、個性を調べる「GeneLife Myself」の結果を紹介しながら、「弱みを認めて周りから助けてもらい、強みを知って大事な人のために使ってほしい」と述べました。

左からDaiGoさん、ジェネシスヘルスケアの佐藤バラン伊里社長、手塚眞さん、前田典子さん。手塚眞さんは、3時間かけた特殊メイクで手塚治虫そっくりに仕上げたとのこと。

遺伝子解析サービスを啓蒙して遺伝学の進歩へ

では、なぜ手塚治虫の遺伝子を解析しようとしたのでしょうか。ジェネシスヘルスケアの佐藤バラン伊里社長は、常に新しいことへチャレンジし続けた手塚治虫の価値観とジェネシスヘルスケアの立場が一致していたとして、「手塚治虫の人間像を遺伝子から明らかにすることで、どのような発見がもたされるのか。遺伝子解析技術の発展を期待しながら啓蒙する」と述べました。

7月13日から放映されるテレビCM

現在までにジェネシスヘルスケアのサービスを利用したのは40万人。3年後には100万人のユーザーを目指し、遺伝学の進歩に大きな意味を持たせたいとしています。そして、2030年までにパーキンソン病、筋ジストロフィーの患者数を半分に減らすこと、最終目標として「ユーザーの平均寿命を1年延ばす」とも話していました。

遺伝子解析キットもバージョンアップ。1000以上の遺伝子を調べて360種類の体質を調べる「GeneLife Genesis」となりました。価格は2万9800円。ただし1万個限定の火の鳥パッケージは1万円引きです。

なお、限定パッケージは4種類ありますが、中身は同じです。

故人の遺伝子解析をどうとらえるか

故人の遺伝子解析は、世界的にもあまり例がありません。遺骨が本物かどうか調べるDNA鑑定などはありますし、ネアンダール人を全ゲノム解析して現生人類と比較するというのもあります。ただ、過去の偉人の体質や個性を探るための遺伝子解析というのは、かなり珍しいといえます。気になる人も多いでしょう。僕も気になります。

ひとつ課題があるとすれば、このような故人の遺伝子解析が、遺族にどのような影響を与えるのかというところです。今回は手塚治虫の息子である手塚眞さん、その妹の手塚るみ子さんがイベントに参加していたので、少なくともこの2人からは承諾を得ているはずですが、予期せぬ遺伝子の変異が見つかった場合、生きている親族への影響は避けられません(ジェネシスヘルスケアとしては、病気に関わるようなものは調べていないようです)。

もちろん、遺伝情報の一部は親族と共有しているため、セキュリティ管理は欠かせません。例えば、国が定めた『ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針』では、次のように規定しています。

研究を行う機関の長は、死者に関する個人情報が死者の人としての尊厳や遺族の感情及び遺伝情報が血縁者と共通していることに鑑み、生存する個人に関する情報と同様に、死者に関する個人情報についても安全管理のため、組織的、人的、物理的及び技術的安全管理措置を講じなければならない

ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(PDF) 17 安全管理措置(2)より

面白半分で終わらせるのではなく、遺伝子解析の意義、課題などを広めるきっかけになればと思います。

人柱になります

さて、イベントのお土産としてこんなものをいただきました。

「GeneLife Genesis」の火の鳥限定パッケージ(白エディション)です。というわけで、今回も人柱としての使命を果たします。結果が出たら、また報告します。

遺伝子解析サービスに関することはmy genomeタグにまとめてあります。ぜひご覧ください。

 

  • この記事についてもっと知るためのおすすめ図書